前面ガラスや側面ガラスにフィルム(透過率70%未満)を貼ると保安基準不適合となり違法改造車となってしまいます。逆に、前面ガラスや側面ガラスでなければ濃いフィルムを張っても問題がないということになります。
では、スペイド(ポルテ)のように助手席が大きな窓ガラスの場合はどこからが側面ガラスなのでしょう?すべて側面ガラス???今回はそんな窓ガラスの疑問を解説していきます。
※説明するにあたって法令について記載していきますが、車に詳しくない方にも理解できるよう解説しています。投稿されている内容は法令の一部を紹介したものですべてではないため参考程度としてください。
第29条第3項の告示で定める部分とは
第29条第3項で、前面ガラスと側面ガラスは運転者の視野を妨(さまた)げてはダメだということがかかれています。
しかし、どこまでが側面ガラスで運転者の視野になるのかがわかりません。
よって、第194条4項で前面ガラスと側面ガラスでない部分(告示で定める部分のこと)が『運転者より後方の部分』と定められています。
運転者より後方の部分とは
運転者より後方の部分が第194条4項で定められているので解説すると、
1.運転者席の前後のスライドを一番後ろの位置に調整する
2.リクライニング(背もたれ)を鉛直線から後方25°に一番近い角度で調整する。
※鉛直線とは・・・重力の方向のことをいい、おもりを糸でつないでつり下げたときの糸の直線のことをいう
1.2.の状態にセットした運転者席のヘッドレスト前縁より後方が『運転者より後方の部分』となります。
スペイド(ポルテ)の助手席窓ガラスは?
スペイド(ポルテ)の助手席窓ガラスはすべてが側面ガラスではありません。
スペイド(ポルテ)の助手席窓ガラスは一部が『運転者より後方の部分』となります。
気付いたこと
様々な車で『運転者より後方の部分』がどこからなのかを調べてみました。
結論として、後ろの窓ガラスの前縁あたりから『運転者より後方の部分』になっています。
後席の窓ガラスにフィルムがはれない部分が発生してしまわないように、しっかり計算されて製造されているということです。(当たり前の結論ですいません)