先行予約が始まった新型シエンタですが、ガソリンとハイブリッドがあり、どちらを購入するのが得なのか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。ハイブリッド車は燃費がよくても車両本体価格が高額になります。ハイブリッド車を購入した場合、どれくらい走行すれば元が取れるのか気になるところです。また、新エコカー減税との絡みもあるため計算が面倒・・・。今回は、そんな疑問に答えるべく、どれくらい走行したら元が取れるのかを計算してみました。
新エコカー減税、グリーン化税制などには適用期間があるため注意してください。今回は、自家用乗用車で新型シエンタのガソリン車グレードX(2WD)と、ハイブリッド車グレードX(2WD)で比較しました。個人で調査した価格で算出しているため参考程度としてください。
自動車取得税
ハイブリッド車 0円(免税)
ガソリン車 19600円(60%の減税をした金額)
となるため、自動車取得税の差は19600円です。
≪解説≫
自動車取得税はオプションをどれだけつけるかによって価格が変化しますが、今回はオプションなしで計算することとします。
新型シエンタ(グレードX)のガソリン車の自動車取得税を、こちらで紹介した計算式に当てはめると
約181万円×0.9=約163万円
約163万円+0円=約163万円
約163万円×3%=49000円となります。
新型シエンタのガソリン車は新エコカー減税対象車で60%の減税となり
49000円-(49000円×60%)=19600円となります。
自動車重量税
≪新車購入時≫
ハイブリッド車 0円(免税)
ガソリン車 11200円(50%の減税をした金額)
となるため、自動車重量税(新車購入時)の差は11200円です。
新型シエンタ(グレードX)のガソリン車の自動車重量税は、1年あたり0.5tごとに4100円となりますが、新エコカー減税の対象車となるため2500円になります。新型シエンタの車両重量は1t~1.5tなので、
2500円×(1.5t÷0.5t)=7500円
初回車検までは3年となるため
7500円×3年分=22500円
さらに、新エコカー減税対象車で50%の減税となり
22500円×50%=11200円(50円分は切り捨て)となります。
≪初回車検時≫
ハイブリッド車 0円(免税)
ガソリン車 15000円
となるため、自動車重量税(初回車検時)の差は15000円です。
≪解説≫
新エコカー減税対象車で新車購入時に免税となった自動車は初回車検で必要となる重量税についても免税されることになっています。そのため、ハイブリッド車は初回車検時の自動車重量税が0円となります。
ガソリン車は、新エコカー減税の対象車で1年あたり0.5tごとに2500円となります。新型シエンタの車両重量は1t~1.5tなので、
2500円×(1.5t÷0.5t)=7500円
次回車検までは2年となるため
7500円×2年分=15000円となります。
自動車税
ハイブリッド車 8625円(翌年度75%減税)
ガソリン車 8625円(翌年度75%減税)
※自動車税に価格の差はありません。
≪解説≫
どちらも1年分の自動車税は34500円となります。
しかし、排ガス性能『平成17年排ガス規制75%低減』、燃費性能『平成27年燃費基準+20%達成』かつ『平成32年燃費基準達成』をクリアしていれば、新車を購入した翌年度に75%の減税となるグリーン化税制があります。今回、新型シエンタのガソリン車・ハイブリッド車どちらもこの基準をクリアしているため翌年度の自動車税が減税され、
34500円×(34500×75%)=8625円となります。
減税を含めた差額
新型シエンタ(グレードX)の車両本体価格はハイブリッド車が約222万円、ガソリン車が約181万円となります。
ガソリン車はハイブリッド車に比べて、自動車取得税(19600円)、自動車重量税(新車購入時11200円、初回車検時15000円)が余分に必要となります。よって、
1810000+19600+11200+15000=1855800円
となるため、減税を含めた差額は
2220000-1855800=364200円となります。
元をとるためには
1年間で10000km走行する場合、使用する燃料はハイブリッド車が約367ℓ、ガソリン車が約485ℓでその差が約118ℓになります。燃料の価格が140円/ℓだった場合、ハイブリッド車はガソリン車に比べて年間16520円燃料代が安くすみます。
減税を踏まえた差額は364200円で、これを燃料代で元をとるには約22年かかる計算になります。
年間20000km走行で燃料の価格が140円だった場合、約11年で元が取れます。
年間30000km走行で燃料の価格が140円だった場合、約7年で元が取れます。
≪解説≫
ハイブリッド車(燃費 27.2km/ℓ)が1年間で使用するガソリンは
10000km÷27.2km/ℓ=約367ℓ
ガソリン車(燃費 20.6km/ℓ)が1年間で使用するガソリンは
10000km÷20.6km/ℓ=約485ℓ
燃料の価格が140円/ℓである場合、1年間の燃料代の差は
(485ℓ-367ℓ)×140円/ℓ=16520円
差額の364200円を取り戻すには
364200円÷16520円=約22年で元が取れます。
まとめ
ハイブリッド車を購入したとしても、年間2万km以上走行する人でなければ元を取ることは難しいのでガソリン車の方がおすすめとなります。
しかし、知っていただきたいのは金銭的な面だけで考えないでほしいということです。
ハイブリッド車とガソリン車の減税を含めた差額は約36万円と意外に低い!
約36万円でモーターが乗って加速がよくなると思えば私はハイブリッド車の方が良いと思っています。個人的にガソリン車のアイドリングストップ機能が好きではないということもあります。(ハイブリッド車なら加速途中に自然にエンジンをかけますが、アイドリングストップ車はブレーキを離した時にエンジンがかかる)