
2015年6月17日に発表されたプラドのディーゼル車ですが、排出ガスクリーン化のためにDPRや尿素SCRシステムが採用されています。DPRはハイエースやダイナなどに採用されているため知識がありましたが、トヨタ初の採用となる尿素SCRシステムはわからないことがいっぱいでした。また、カタログの尿素SCRシステムのところには、一定の走行距離を目安に尿素水溶液を補充してくださいという内容があります。え??燃料以外に補充が必要なの??ということで、今回はそんな尿素SCRシステムと、DPR(排出ガス浄化装置)について紹介したいと思います。
新型プラドの価格・グレード・燃費についてはこちらを参考にしてください
この記事の目次
尿素SCRシステムを解説する前に
ディーゼルエンジンの排気ガス
ディーゼルエンジンの排気ガスで有害物質とされる主な成分が、PM、NOxといわれるものです。
PMとは
PMはParticulate Matter(パティキュレートマター)の略称で、日本語でいうと粒子状物質といいます。
PMのは黒煙(スス)が主成分となる混合物のことをいいます。
NOxとは
NOxは窒素と酸素の化合物の総称で、日本語でいうと窒素酸化物になります。
NOxは高温で物を燃やしたときに発生するガスで、燃焼温度が高いほど発生する量が増加します。
DPR(排出ガス浄化装置)とは
排気ガスの有害物質であるPMを削減するための装置がDPR(排出ガス浄化装置)となります。
この装置は、排気ガスが通る通路、いわゆるマフラーに設けられたDPR触媒(DPF:ディーゼルパティキュレートフィルタ)にPMを吸着させることで排気ガスをきれいにしています。また、PMを吸着し続けるとDPFが詰まってしまうので、一定量になったところでDPFを高温にし燃焼させることで除去しています。
尿素SCRシステムとは
排気ガスの有害物質であるNOxを削減するための装置が尿素SCRシステムとなります。
この装置は、排気ガスが通る通路、いわゆるマフラーに設けられた尿素SCR触媒に尿素水溶液を噴射することで、排気ガスに含まれるNOxを無害な窒素と水に化学反応させるシステムのことをいいます。
尿素水溶液とは
今回プラドのディーゼルに使用されることになった尿素水溶液は、AdBlue(アドブルー)というものになります。
AdBlue(アドブルー)の価格
携帯用サイズ【代引不可】AdBlueアドブルー5L(尿素SCRシステム搭載ディーゼル車用) |
5ℓで約1000円ほど
AdBlue(アドブルー)の概要
ドイツ自動車工業協会(VDA)の登録商標である
無色・透明・無臭・無害である
取扱には特別な資格がいらない
保存方法(温度)により使用できる期間が変化する。
容器を密閉し、直射日光をさけ風通しの良い場所に保管する
-11℃以下で凍結する
尿素水の消費量・タンク容量について
尿素水の消費量は1000~1500km/ℓと走行状態によって異なるそうです。
尿素水が満タンで15000km走行できるということだったので、タンク容量は10ℓくらいだと思われます。
尿素水がなくなったとき
尿素水溶液の残量が減少すると、インジケーターやブザーにより警告して補充するよう運転者にしらせます。
尿素水溶液がなくなった場合は、走行ができなくなるシステムだそうです。