車検の時に
『シャシ(スチーム) 洗浄』
『パスタ 吹付』
という見積もりをみたことや、実際に施工してもらったことがあるかと思います。
これらの作業って何してるの?
必要ですか?
というお客様からの声が多いため解説します。
ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
シャシ(スチーム)洗浄とは
動画をみていただければイメージできるかと思います。
実際に整備工場などで使われているものは、スチーム(蒸気)ではなく、温水の高圧洗浄です。
下廻りについた汚れを取り除くという作業になります。
シャシ(スチーム) 洗浄の必要性
- 下廻りが、泥などで汚れている。
- 寒冷地で融雪剤や凍結防止剤を使用している道路を走る
- 海の近くの地域を走行する
(海水が直接かかった場合は早急に洗浄をおすすめします)
などの場合は、これらを落とすためにシャシ洗浄をすることをおすすめしています。
錆止め材を吹き付ける場合、汚れの上から吹き付けてもすぐにはがれ落ちてしまい効果が持続しません。
スチーム洗浄で汚れを落としてから錆止めの施工をすることをおすすめします。
パスタ吹付とは
動画のようにエアツール(スプレー缶)で吹き付け施工していきます。
パスタ、シャシブラック、スリーラスターなどの商品は、下廻りが錆びないように吹き付ける防錆剤です。
これらの防錆剤は黒色のものが主流です。
防錆処理の施工は、自動車の下廻りの
『黒い部品のみに吹き付ける場合』
『下廻り全体を吹き付ける場合』
など整備工場によって施工範囲や金額には差があります。
下廻りの防錆処理の必要性
融雪剤、凍結防止剤などからの錆を防止する目的があります。
また錆が発生していたとしても錆の進行を抑える効果があります。
施工後は黒く光沢がでるため『見栄えが良くなる』 といった防錆効果以外の利点もあります。
整備士からのアドバイス
施工に悩んだら
シャシ洗浄や防錆処理の必要性を説明してきましたが、正直なところほとんどの人が施工しなくても問題ありません。
しかし、整備工場が増加し顧客争いが激化している自動車業界にとって、入庫していただけるお客様1台当たりの売上を少しでも上げようとしています。整備工場からすれば必要性を説明して施工してもらいたいばかりなので、本来は必要ない作業ても施工をおすすめしている工場が少なくありません。
実際に、下廻りのシャシ部品が錆びて腐食してしまい、部品の交換が必要となるようなケースは、10年ほどの整備歴でも数えるほどありません。
その数えるほどしかない錆て腐食してしまった例は、トラックなどの過酷な使用状況で使用されている車両であり、年式もかなり古いものばかりです。
一般的に使用している自動車であれば、腐食する前に代替えや廃車となっている現状があるので、過酷な使用状況や長く乗ることを考えていない場合は施工をしなくてもよいでしょう。
しかし、施工したほうが確実に腐食しにくくなるのも事実ですので参考にしてください。
洗浄や防錆処理の実態
下廻りの洗浄や防錆処理は結構雑に施工されている例が少なくありません。
特に作業時間が決められてしまっているようなディーラーでは施工する時間がなく雑になってしまっている現状があります。
例えば、
- 寒い時期、雨天では洗浄後の乾燥作業に時間がかかるため雑になる
- 寒い時期、雨天では施工後の乾燥に時間がかかる雑になる
- きれいに吹き付けるためにはマスキングが必要だがそれをする時間がない
そのため、しっかり乾いていなくても防錆処理をはじめてしまったり、しっかり塗料が乾燥していないのに洗車をしてしまい部分的に塗料がはがれ、ムラになってしまうことも少なくありません。
時間が足らなくて施工が中途半端になってしまわないよう
- 自動車を預ける期間を長くする
- 施工を丁寧にするようご用命として伝える
などの対策をして、施工後の出来栄えの確認もしっかりするようにしましょう。