
以前にクラウンマジェスタ(GWS210)のタイヤ空気圧警報システムについて紹介しましたが、今回は180系クラウンのタイヤ空気圧警報システムについて紹介したいと思います。
この記事の目次
タイヤ空気圧警報システムとは
クラウンマジェスタ(GWS210)の場合は、センサーによりタイヤの空気圧を直接検出していました。
180系クラウンの場合、タイヤの空気圧を直接検出していません。4輪に取り付けられた車輪速センサーによりタイヤの回転状況からタイヤの空気圧を検出しています。
≪検出方法≫
『タイヤの動負荷半径の変化』『タイヤの共振周波数の変化』によりタイヤの空気圧を検出しています。
タイヤの動負荷半径の変化
パンク等で空気が抜けていくと空気圧が低くなりタイヤがペシャンコになります。
タイヤがペシャンコになると、正常な空気圧のタイヤより1回転ですすむことができる距離が短くなります。その回転の変化を4輪の車輪速センサーからの情報と比較することで、空気圧が減少したタイヤがあると判断しています。
タイヤの共振周波数による変化
空気圧が変化することで、タイヤの共振周波数(ばね定数)が変化することを利用してタイヤの空気圧の減少を検出しています。
『タイヤの動負荷半径の変化』による検出は、正常な空気圧のタイヤと比較することで空気圧の減少を検出しているため、4輪すべてのタイヤが自然に減少した場合の検出ができない。
システムの注意事項
直接空気圧を検出しているのではなく、タイヤの回転状況から空気圧を検出しています。
そのため、走行しなければタイヤの空気圧を検出できません。(約5分以上)
速度が遅すぎても(約30km/h未満)速すぎても(約120km/h)検出できません。
路面が凍結していたり凸凹があると正常に検出できません。
空気圧が急激に低下した場合、空気圧が高すぎる場合検出できません。
タイヤの剛性、円周の長さが変わるものはすべて正常に作動しない場合があります。
・タイヤの摩耗の状態が異なる
・指定サイズ以外のタイヤ・ホイール、異なるサイズや種類を混ぜて使用
・応急用タイヤ・スタッドレス・タイヤチェーンを使用
タイヤ空気圧の初期化
タイヤ・ホイールの交換、タイヤローテーション、空気圧調整後にはタイヤ空気圧の初期化が必要になります。
≪初期化の方法≫
1、空気圧を基準値に調整する
2、パワースイッチをONにする
(エンジンは始動しない)
3、セットスイッチを約3秒長押しする
セットスイッチは運転席足元上部のカバーにあります。わかりにくい場合は、アクセルペダルあたりから上の方を覗き込んでみてください。
セグメントマルチタイプはウォーニングランプが3回点滅で初期化の完了
ドットマルチタイプはメーター内の『タイヤ空気圧初期化受け付けました』の表示で初期化の完了
≪警告灯がついてしまった場合の初期化≫
警報が解除されるまでセットスイッチを長押しする
解除されたら、もう一度セットスイッチを長押しすることで初期化の完了